「“本の右開き・左開き”はなぜ違う? 言葉と文化の意外な関係」

こんにちは!アルファゼミナールです。

今回は、日本語の本と英語の本で違う「開き方」に注目しながら、言葉と文化のつながりを考えてみましょう。


■日本語の本は「右開き」、英語の本は「左開き」?

日本の本を読むとき、表紙は右側にありますよね。
いっぽう、英語の本は表紙が左側。つまり、日本語の本は右から左へページをめくるのに対し、英語の本は左から右へ

「これって、ただの習慣? それとも意味があるの?」
——実は、これには言語と文化の歴史的な背景が深く関係しているんです。


■文の“流れ”が、ページの“開き方”を決める

まず注目すべきなのは、文章を書く方向です。

言語 書き方向 本の開き方
日本語(縦書き) 上から下、右から左 右開き
英語(横書き) 左から右 左開き

日本語はもともと縦書き文化で、右から左に書いていくのが基本でした。
だから本も、右から左へとページをめくる形に。

一方、英語は古くから横書きの言語で、左から右に読むのが自然。
だから本も、左から右へめくるスタイルになったのです。


■なぜ日本語は縦書きなの?

日本語の縦書き文化は、中国の漢文の影響を受けたといわれています。
筆や毛筆を使って、巻物や書状に書く際、立って紙に向かうと、縦の方が書きやすいという実用的な理由もありました。

現代では横書きも一般的になってきましたが、
新聞・小説・和風の印刷物などでは今でも縦書き=右開きが主流です。


■デジタル時代は“どっちもアリ”!?

最近では、スマートフォンやタブレットで本やマンガを読むことが増え、ページの「めくり方」は自由に設定できるようになりました。
一部の日本のマンガも海外版では「左開き」に変えられることがあります。

このように、文化や言語の違いが、表現のスタイルにまで影響を与えるというのは、まさに言葉の面白さですね。


■学びの視点:「違い」に気づく力を育てよう

このような文化の違いは、「国語」や「英語」の学習だけでなく、
「どうしてこうなっているのか?」と考える探究心
「他と比べてみる視点」=比較思考を養うきっかけにもなります。

たとえば:

  • なぜ日本語は“縦に読む”ことが多いのか?

  • なぜ英語は“横に読む”のか?

  • 他の言語(アラビア語・ヘブライ語など)はどうなのか?

こんな問いを通じて、言語と文化をつなげて学ぶ習慣が育っていきます。


■おわりに:ことばは文化のかたち

「本の開き方」という小さな違いからも、言語・歴史・文化の深いつながりが見えてきます。
アルファゼミナールでは、こうした日常の“気づき”を学びにつなげて、
「知るっておもしろい!」と感じられる授業を大切にしています。では!



この記事を書いた人

アルファゼミナール K.T