世界の卒業式事情あれこれ 〜文化的な雑学とユニークな風習まとめ〜

こんにちは!アルファゼミナールです。

3月も中旬になってだんだん卒業のシーズンがやってきましたね。卒業式といえば、日本では「式典での証書授与」や「卒業ソングを合唱」などが定番ですが、世界を見渡すと国や地域によって驚くほど多彩な風習や伝統があります。今回は、各国のユニークな卒業式の文化をピックアップしながら、雑学的に楽しめる“世界の卒業事情”をまとめました。


1. アメリカの「キャップ&ガウン」での卒業式

1-1. キャップ(四角帽)を投げる意味

  • 大学・高校を問わず、キャップ(モルターボード帽)とガウンを身に着けるのが一般的。

  • 式が終わった後に一斉に帽子を放り投げる光景は、よく映画などでも描かれています。

  • 由来: 「学業の束縛(帽子)を解き放つ」「学問から飛び立つ」などの説があり、卒業の喜びを分かち合う象徴的な行為とされています。

1-2. ラテンアワーズやクムラウデなどの表彰制度

  • 優秀な成績を修めた学生には「Summa Cum Laude」「Magna Cum Laude」など称号が与えられ、卒業式でも特別なストールや紐を身に着ける。

  • スピーチ文化: 卒業生代表(Valedictorian)やゲストスピーカーが壇上でスピーチを行うことが定番。モチベーションを高めるメッセージが印象的。


2. イギリスやヨーロッパ圏の卒業式

2-1. オックスフォードやケンブリッジでの伝統儀式

  • 古式ゆかしいガウン: 中世ヨーロッパの学僧の衣装が由来で、大学ごとに色やデザインが異なる。

  • カレッジごとの式典: イギリスの伝統校では、大学全体だけでなく所属カレッジ単位での卒業式やパーティが行われることも。

2-2. ドイツやフランスの卒業式

  • ドイツでは卒業式が盛大でない学校も多く、一部の大学では卒業証書を郵送で受け取るケースも。

  • フランスは国ごとにより統一された式というより、学部・学校ごとにアレンジがある。比較的フォーマルな衣装を着用しつつも、日本のような大々的な式典を行わない場合も。


3. 東アジア各国の卒業式

3-1. 韓国の卒業式

  • 卒業証書授与は日本とよく似ているものの、近年は「卒業式後に卵や小麦粉を投げ合う」ユニークな風習が流行り、一部メディアでも取り上げられる。

  • 写真撮影文化: 韓国では卒業式の日に友人や家族と多くの写真を撮り、SNSで共有することが一般的。

3-2. 中国の卒業式

  • 大学卒業式ではアメリカ式に近いキャップ&ガウンを着ることが増え、卒業後にキャップを投げる演出も。

  • 学位授与の際、学長が「房穂(帽子の房)を左から右へ移動させる」動作を行うのが特徴的で、学位を正式に取得したことを示す。


4. 中南米やアフリカの卒業式

4-1. 中南米:パレードやダンスが盛り上がる

  • メキシコやブラジルなどでは、キャップ&ガウンの式が行われる一方、地域によっては卒業パレードやダンスパーティ(バチャータやサルサなど)を組み合わせることも。

  • 家族の参加が大規模: 中南米文化では家族や親戚が大勢でお祝いに駆けつけ、賑やかな雰囲気で卒業を祝うことが一般的。

4-2. アフリカの一部地域

  • 近代的な卒業式の形式が都市部で普及する一方、部族や伝統儀式を取り入れた特色あるセレモニーを行う大学も。

  • 伝統衣装+学位ガウンの組み合わせが見られ、歌や踊りを交えた祝祭の色合いが強いところもある。


5. その他、ユニークな卒業式の雑学

  1. 制服を切り刻む文化?
    ロシアや東欧の一部地域では、学校を卒業する際、制服を破いて記念にする(友人同士で布を分け合う)風習が報じられることがあります。

  2. 卒業パーティが本番?
    イタリアやスペインなどでは、卒業式自体はこぢんまりと、その後のパーティが本番という考え方も多く、夜通しのダンスや食事で卒業をお祝いします。

  3. トスカーナ地方(イタリア)独特の儀式: 大学卒業生が赤い月桂冠を頭にかぶり、街中でからかわれる“儀式”を受けるケースも。友人たちがイタズラ混じりに卒業生をからかい、歌を歌うなど、コミカルに祝う習慣が根付いています。


6. まとめ

こうしてみると、卒業式ひとつとっても各国・地域ごとに全く違う文化や習慣が存在し、非常に多彩です。日本のように厳かでフォーマルな式典スタイルが普遍的と思われがちですが、世界に目を向けると、踊ったり、パレードをしたり、帽子を投げ合ったりと、自由奔放に祝う国も少なくありません。

  • 卒業式の意義
    どの国でも共通するのは、努力を称えあい、新しいステージへ旅立つ節目を仲間や家族と一緒にお祝いすること。

  • 文化の多様性を楽しむ
    もし海外の卒業式に参加する機会があれば、事前にその地域の風習をリサーチし、ぜひ現地の人々と一緒に盛り上がってみましょう。

日本でも近年、校則や慣習の見直しが進み、より個性を尊重した卒業式が行われる場合も出てきています。式典の定番を守りつつ、新しい形を取り入れる動きも面白いですね。


世界を見渡すと、卒業式はただの式典ではなく、人生の節目を心から祝う多彩なイベントとして位置づけられています。皆さんも、ぜひ“卒業”という重要な瞬間を、より広い視野で楽しんでみてはいかがでしょうか?では!



この記事を書いた人

アルファゼミナール K.T