こんにちは!アルファゼミナールです。
今回は、私たちの住む“新潟”という名前に入っている、「潟(かた)」という漢字に注目してみましょう。
普段はあまり気にしない漢字ですが、実は新潟の地理や歴史と深い関係があるんです。
■「潟」って、どんな意味?
「潟(かた)」という漢字は、水へんに「舄(しゃく)」という字が組み合わさっています。
意味としては、**“海や川の水が浅くなり、一部が陸のようになってできた場所”**を表します。
つまり、「潟」は**“水がたまったり引いたりする低地・湿地”**のこと。
英語では「lagoon(ラグーン)」や「tidal flat(干潟)」などに近い意味です。
■新潟の地名と「潟」のつながり
新潟県は、その名の通り「新しい潟」ができたことから名付けられたとされます。
江戸時代、阿賀野川が流れを変えたことで、新しくできた潟湖(かたこ:海とつながる浅い湖)が港として機能し、
その場所が「新潟(にいがた)」と呼ばれるようになったのです。
ちなみに、潟がつく地名は他にも:
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佐潟(さかた)(新潟市西区)
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鳥屋野潟(とやのがた)(中央区・南区)
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福島潟(ふくしまがた)(新発田市〜阿賀野市)
などがあります。
これらの地名は、すべて「かつて水と陸の境界だった場所」だったという証拠なんですね。
■地形と文化:潟は“自然の教室”
新潟の潟地形は、農業や暮らし、交通の発展とも深く関係してきました。
たとえば:
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潟は**湿地農業(ハザ掛けや水田)**の基盤となり、
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近世には潟を利用した舟運(しゅううん)=船での輸送が発達、
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現在では、渡り鳥や自然観察の場としても重要です。
特に福島潟は、**絶滅危惧種「オオヒシクイ」**の飛来地としても知られ、環境教育にも活用されています。
■漢字を通じて、地元を知る
「潟」という漢字ひとつにも、地形・歴史・文化・環境などさまざまな意味が詰まっています。
ふだん何気なく見ている地名や地図も、少し視点を変えると“学び”に変わるんですね。
■おわりに:言葉と土地はつながっている
塾の勉強はもちろん大切ですが、こうした言葉の意味から地元を知る学びも、子どもたちにとってとても価値のある経験です。
アルファゼミナールでは、国語や社会の知識を“地域に結びつけて考える力”も育てていきたいと考えています。
次回は「“新発田”の読み方の由来」や「藩校と江戸時代の教育」など、地元と学びをつなぐテーマを取り上げていきます。お楽しみに!では!
この記事を書いた人
アルファゼミナール K.T